安楽寺が創建されるしばらく前のこと、幕府が置かれた鎌倉に、中国で修行して帰国した禅僧「蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)」が建長寺を開きました。 蘭渓道隆が中国から帰国した時、「樵谷惟仙(しょうこくいせん)」という禅僧が同行していましたが、この人が安楽寺を開いたのです。またこの時、惟仙と一緒に塩田にやってきた帰化僧「幼牛惠仁(ようぎうえにん)」が惟仙の後継者となりました。 インドで興った仏教は中国を経てわが国に渡来したのですが、この時代にも、広くアジアの国々を結んだ人と文化の交流が、信濃にまで及んでいたということは本当に驚きです。 このような国際交流の象徴の一つが「唐様八角塔」だといえましょう。 |